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2009年1月 3日 (土)

消え行く伝統

ハイサイ!ちゃーがんじゅーね?

本日、当ホテルは、今年初めての「ファミリーバイキング」を、開催しました。1月の頭と言う事もありまして、デザートに「ガレット・デ・ロワ」を用意して、花を添えようかと思いました。 沖縄的には「ムーチー(鬼餅)」が、正しいのかもしれませんが、ローカルゲストの来店を予想して、ここは「ガレット」で。  ところが、調理場で働くコックさんはもとより、サービススタッフ、ホテルのスタッフまで、まるで「ガレット」も「ムーチー」も、知らないのです。 調理スタッフにいたっては、10年以上のキャリアを持ち、常日頃自分達の「フレンチ論」を振りかざし、自分達こそ「最新」と豪語する方々。いやいや、エピファニーも解らずフランスを語るな! 生まれてこの方、島から出た事の無い方も、「ムーチー食べるのはいつ?」の問いにまともに答えられる方はとっても少ないのです。 ちなみに沖縄的「ムーチー」は、旧暦の12月8日に月桃に包んだ餅粉の練ってふかしたものを食べることで、「魔よけ」の意味合いがあるのだそうです。

日本のフランス料理のコックさんに、フランスの伝統が正しく伝わっていないのも、問題ですが、島の人たちの伝統が「形骸化」しつつあるのは由々しき事だと思います。

内地から、人や資本が急激に入ってきて、インフラの整備などは短期間で見違えるほどになりました。そんな中、ここ、やえまーもまた、伝統を失っていくのでしょうか?

日本料理の総本山「京料理」。懐石を頂くと、日本料理の美意識の変化、食べての変化を感じられます。 旬の「はしり」を珍重するあまり、すっかり季節を外してしまったり、流通の進歩が生む「まぬけ」な料理であったり…。

前出のコックさんのメニューにも、8月の石垣島で「北寄貝と独活のサラダ仕立て、ヌタソース」と言うのが在りました。が、北寄貝は北日本にしかいない貝。しかも旬は「秋」。独活も、主産地は「関東」。旬は「春」。また、「ヌタ」は「芥子酢味噌」の事らしいのですが、本来「沼田」と書き、葱や分葱と和えた「ぬめった状態」を指すのです。 すべてが「ちぐはぐ」。まあ、冷凍のアラスカ産ホッキガイのボイルした「舌」の部分しか知らないコックさんに何を言っても始まりませんが。

流通が発達し、情報が溢れかえり、全てが高速化され、全てが短縮化される時代。今一度、「伝統」「文化」の意味を考えてみませんか?

勿論、フランスでも、石垣でも、東京でも、同じ様な事が起こっていますし、その流れは変わる事は無いでしょう。 でも、速度は違います。そして、誰かが言わなくてはなりません。「これでいいのか?」と。 それは「千年都、京都」?「ニライカナイの使者うるま」??

前出のコックさんが言いました。「奇をてらってなければ、料理は食べてもらえない」と。本当にそうでしょうか? 丹精込められて、育てられた稲を手間をかけ米にし、心を込めて炊き上げた 何の変哲も無い「一杯の飯」の説得力。これに勝るものは、なかなか無いと思うのですが、御貴兄はいかがでしょうか?

あちゃがふーうがんなびら。また、めんそりーよ!

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