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2012年9月20日 (木)

ワインの樽熟

ハイサイ!ちゃーがんじゅーね?!

 

ハードリカーの世界では「クラレット・カスク」や「シェリー・フィニッシュ」なんて言葉が一般的になりつつあります。

樽のニュアンスを楽しむ…モルトスノッブの楽しみ方のひとつのようです。

 

モルトスノッブの方にワインの樽の質問をよく受けます。

「バーボン樽などを使ってみては??」なんて話も出ます。

実は昔のアメリカではバーボン樽と同じ製法でワイン樽も作られており、ジンファンデルやシラーの濃厚なワインにヴァニリンや樹液のニュアンスを与えていたそうです。(てっきりアメリカのセパージュの個性かと思っていました。)

また、オーストラリアでは「ウッドチップ」を使い樽を演出する事が流行りました。

「新樽200%」なんていうのが流行った事もありました。が、ハードリカーと違い「樽のニュアンスをつければいい」ということにはなりませんでした。

そもそも、1次発酵をステンレスタンクで行うか、バリック(樽)内で行うかだけでもだいぶニュアンスが変わってきます。これは発酵温度にも関係してきます。

また、樽の材質、乾燥法、内部のトーストの加減でも違いますし、伝統的なバローロのように、長期にわたり樽の中で空気と接触していると、一部アルデヒドが生成されてしまうこともあるのです。

 

ハードリカーは「蒸留」という「発酵を止めた段階」を経て樽熟するのに対し、ワインはマロラティック発酵をしているときに樽に入るわけですから一筋縄ではいきません。

また、1次発酵をステンレスタンクで行ったほうが、バリックで発酵させてものより樽のニュアンスが出ると言います。

なんだか逆のようですが、トーストした樽の内側が活性炭化しているからだとか、ほかの成分が吸着するからだとか、ステンタンクはすでにアルコールになっているから成分を溶解しやすいからだとか、諸説在りますが、ハッキリとした事は判っていないようです。

 

ルイ・ラトゥールのワインがパストリゼーション(低温殺菌)をされている為、赤ワインの評価が低い(瓶内熟成しないのではないか?という疑問から)のですが、日本酒も「火入れ」後にちゃんと「古酒」になりますし、蒸留酒がエイジングでニュアンスが変わるように、酵母が死んでも酒は熟成するのです。

樽により、空気に触れているか、瓶内で空気に触れずに「熟成」するかの違いです。

特にアルコールどの低いワインなど、空気に触れ続けていればすぐにだめになってしまいます。ですから、醸造酒の熟成は瓶内でゆっくりと行ったほうが良いのではないでしょうか?

 

ってなわけで、質問いただいたモルトスノッブさん、納得いただけたでしょうか?

詳しくは、参考文献「ワインの個性」堀賢一著をお読みください。

 

では、

あちゃがふーうがんなびら。また、めんそりーよ!

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